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作品名:マエノスベテ 作者:たくひあい

第5回 05

「ああ、そこなら今日ちょうど行くところです。昨日はちょうどその家の彼女が来られました」

 彼は何か笑いを含んだ声で言った。

「その理由は、まだわかって居ませんね」

「そう、それで、私が派手だから好かないとか、弁えたまえとか昨日あそこが急にいちゃもんを電話してきたワケ。その前の月のときには言わなかったんだよ、私があの日出た途端!」

「仲がよろしいことで」

「まあ話を聞いてくれるようならよかった。頼んだよ! あんなに怒ることなんて心当たりがないんだ」

そう言い残して叔母さんは玄関に向かって行き、一度くるりと『こちら』を見た。

「今日は忙しいけど……あんたもね、早く落ち着くんだ、いいね」
「はい」

ぼくは両手を挙げて苦笑いした。強い音を立ててドアがしまる。
それと同時に彼はさっそくぼくのほうを振り向いた。

「さて……髪をとかさなきゃいけない」

「そうだね」

「髪が長いとね、重労働なんだ」
「だから切ればいいのに」

彼は黙って部屋に戻っていくのでぼくもあとに続く。

「これから外に出てすることは、インターホンのボタンを押すこと、適度な挨拶、それから、彼女の話をもう一度聞くこと。おばあさんの確認をとること。
うん、夜には終わりそうだ」


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