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作品名:マエノスベテ 作者:たくひあい

第47回 67
67
 彼は呆れたように呟くと新聞から目を離し、先へと進んでいく。
 櫻さんのついた大嘘(ぼくに好意があるとか)の招いている惨事が世間を賑わせていることについて、深く語る時間はないわけだが、少なくとも周りの上に立つような存在なのだから、
その背後全てがその気持ちを受け入れておらず、
それが社会的に僕が否定されるのに拍車をかけていること、さすがに無視するのも限界がある。

「あ、まさか、復讐?」

なるほど、だったら頷ける。
好意のフリをして、ぼくから周囲を引き剥がし敵対させるため。巧妙な罠。
自分はなに食わぬ顔をして、恋するオトメを演じているだけでいい。
その裏で政治家や宗教団体が何をしようが自分は知ったことではないし、好意を断ればそれを理由にぼくを貶めることが出来る。




――おはよう!
私、お花は苦手……
待ってて、今、魚触って手に臭いがついちゃったから、少し手に香料きつい香水をつけてくるね。



思わず呑気な声音を思い出し身震いした。少し開けた場所に来た辺りで
電話かけるから携帯を貸してと言われて貸したあと彼はすぐにその場でかけはじめた。
2019/06/06 09:29


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