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作品名:マエノスベテ 作者:たくひあい

第18回 19
19
「それは光栄です」

 彼、はにっこり笑って返事をした。

 改めて、ただ空気が悪くなっただけでなく会で起きた何かによって、周りにまで取り返しがつかないかもしれない事態だということがわかったが、当事者は、今どこでどうしているのだろうか。
機嫌さえなおればいい、というのは思い出や年月の対価には安すぎるような気がする。

「しかし、年齢層は不思議です。
なにしろ、ウシさんだけが恐らく周りの倍近い歳上であるように見えます」

彼は遠慮なしに言い放った。
その会自体に、ウシさんが馴染んでいるとは我々からしたらあまり思えなかった。
彼女は少し寂しげに微笑んだ。
「場をまとめるべく、仕切りを張り切るなど、尽力してくださいますよ。楽しいふれあいの場が保たれるために懸命に」

しかしそれは、あまりに空回りしている発言だとその場に居た誰もに思えたと感じるが、あえてぼくらは苦笑にとどめた。


「此処によくいらっしゃるおせっかいな叔母さんからは、ウシさんがやけに仕切るようになったのがつい最近と聞きました」

そんな話があっただろうかと、ぼくは彼を見上げたが、彼はちらりとぼくを見て今それを言わないように合図した。
2019/04/13 23:20


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