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作品名:アヤシの杜のアヤカシ同盟 BLOCK U 作者:ジン 竜珠

第8回 8
 あたしの学校の部活は、大体午後四時過ぎから始まる。でも、それは目安であって、例えば、あたしが入ってる調理部は、午後四時半から始まる。でも、部活の活動時間は、大会とかいろんな特殊な事情がない限りは、午後七時三十分までに決められてる。
 で、うちの学校、お嬢様高だった名残で、「学業・家庭事情以外の事由で、二十一時以降の外出は望ましくない」って、堂々と校則で定めてる。
 おかしいよね?
 でも、まあ、そんな事情で、部活が終わってから学校を出て、午後九時には家に着いていないとならない。
 で。
 あたしの実家があるのは、隣街の志火島市なんだけど、実は市境は山になってて、おまけにあたしの実家は、志火島市の中心部を挟んで、市境とほぼ百八十度、反対の位置。一般道を通ってたら、午後七時半に学校を出て、九時に帰るなんて、百パー不可能。電車だったら、途中、乗り換えで一時間十五分なんだけど、駅からバスを利用するんで、その時間も足したら、夜の九時に家に帰るのは、実は不可能なんだ。それも、バスの時間や電車の時間に間に合えばの話。間に合わなかったら、十時半を過ぎることだって有り得る。
 だから、あたしのような生徒は、「学域外入学者」通称「域外入学」って呼ばれてる。大体、一学年につき、三人ぐらいかなあ。とりあえず定員は五人だそうだけど、受験者数が大体、そのぐらいらしい。
 あたしの場合は、市内に夏弥姉がいたんで、そこに住んで通うっていう誓約書を出して、受験、入学できた。
 やっぱりこの高校に通うのが、あたしの夢を叶えるのに、有利だと思ったし。
 二年には、あたしの他に、あと二人。一人は二Aの曽我(そが)はづきさん。あたしと同じ調理部で、C班の所属。ちなみに、二年生なのに、調理部の副部長やったり、洋裁部とかけもちで、しかも洋裁部の方も副部長やってる、すごい人。
 もう一人は響国(きょうごく)琉衣(るい)さん。二年E組の人。この二Eって「家政学特進クラス」っていって、一年の時に、お裁縫とか育児とか、栄養学とか、その辺の成績が、平均的に優秀だった人が所属するクラス。
 二人とも、すごい人なのよね。
 かくいうあたしは……。
 まあ、一応、栄養学だけなら、全学年トップだし。
 それにね?
 あくまでも「模試」のレベルなんだけど、あたし、「調理師相当」とか「栄養士相当」の資格、持ってるんだ、この学校でしか通用しないけど、この学校で唯一! それで、この学校、調理師とかの専門学校じゃないけど、成績や場合によっては、卒業後にその手の学校に進んだときには償還不要の奨学金とか、償還不要の海外留学費まで、出してもらえるんだ!
 実は、二年に進級したとき、調理部で「副部長やれ」って言われたんだけど、面倒くさいから、断っちゃった。
 だって、そういうのやってると、やっぱり事務とかがたいへんみたいだし、あたし、スイーツ作りに集中したいし。


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