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作品名:アヤシの杜のアヤカシ同盟 BLOCK T 作者:ジン 竜珠

第13回 壱・七
 迷惑千万。
 冗談じゃないわよ! 要するに、化け物退治しろってことよね、それ?
 労働基準監督署に訴えてやろうかしら?
「すみません、天音緋芽、糺っていう姉弟が、あたしに首輪と腕輪をはめて、妖怪退治をしろって、迫るんです! なんとかしてください!」
 ……よくて、「ああ、映画の撮影ですか。撮影の安全とか、スケジューリングについてなら、指導が出せますよ?」で、終わるわね。
「ああー、もう!!」
 あたしは布団の上に転げ回って、髪をかきむしった。
 昨日は勝てたけど、必ず勝てるって保証はないわけだし、下手したら、死んじゃうかも!
「あたしは、普通の女子高生だァァァァァァ!」
 叫んだとき、襖が開いて、一人の髪の長い女性が入った。
 なんとなく、タマちゃんに似てる。パッと見た感じ、同類っぽい。
「ごめんなさい、外から、声はかけたんだけど」
 女性が静かな声で言った。
 着ているのは、黒いサマーニットに、ピンクのプリーツスカート。結構、スタイルいいなあ。
 ……ちょっと、ヌード、想像しちゃった。
 女性が部屋に入ってきた。
「ワタシの名前は、丹安武(にゃん)環緒(たまお)。……なんとなくわかると思うけど、佗磨姫と同じ、猫股」
 そう言ったとき、彼女の頭に、猫耳が生えた。
 ……もう、驚かないけど?
 環緒さんが言った。
「佗磨姫は、ワタシの妹分みたいなもの。ネコだった頃の飼い主の、口調が染みついているから、ちょっとおかしな言葉遣いになることがあるけど、気にしないで? まだ、他の口調なんかを、完全にマスターできてないから、不自然に思われないように、無口を装っているけど」
 ああ、だから、学校じゃ人を遠ざけてるんだ。
 文字通り、「ネコ被ってた」のか。
「御免なさい、あの時に、ワタシがしっかりしていれば、あなたをこんなことに巻き込むことはなかったのに……」
 沈んだ表情で、環緒さんが目を伏せる。
 ゴメン、話が見えない。
 あたしが何かを言おうとしたとき。
 環緒さんが何かに気づいたように、険しい表情になって、顔を窓の外に向けた。
「まさか……!」
 そう言うと、環緒さんは、部屋を飛び出した。
 わけわかんないんですけど?


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