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作品名:パピヨンは、ご機嫌ななめ 作者:ジン 竜珠

第65回 neuf−3
「……ていうか、行く先々で、的確な狙撃ポイントを見つけるのよね」
 いっそのこと、空間を盗んで、空高くへ移動しようか。
「……格好の的(まと)ね」
 では、地面の下か?
「……この辺は地下道とかは、なかったわね」
 ならば、どこかの暗渠(あんきょ)がいいが。
「……見える範囲には、そんなものは、ないか」
 残念ながら、空間や距離を盗む場合、「その位置」が見える、あるいは認識できることが前提となる。
 その時、背後から、弾丸が、右の上腕、その外側をかすめた。どうやら、右腕が、影から出ていたらしい。ということは、今いる位置に完全に身を潜めれば、高所からは狙撃されないということだろう。
 だが、ここに隠れ続けるわけにはいかない。今いるのは、ある民家の裏手だ。ここは、二件の民家に挟まれている。だが、位置が特定されてしまったら、高所ではなく、近くにいきなり現れて、銃撃される可能性がある。最初の時点で、シャットが、遠隔地からの「狙撃」を選んだのは、おそらく技能がどこまで使いこなせるか、確認するため。
 今は、ある程度コントロールできる手応えを掴み、それこそ、次の瞬間にでも目の前に現れる恐れさえある。
「せめて、どこに現れるか、どこから撃ってくるか、わかればね」
 そう呟いたとき。
「……そうか。その手があったわ」
 あることを思いつき、パピヨンは実行することにした。


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