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作品名:パピヨンは、ご機嫌ななめ 作者:ジン 竜珠

第57回 huit−2
「消去映像に、変な規則性があるでしょ? みんな『八分』とか『九分』とかに集中してる」
「ええ、そうですね」
「警備室から展示室まで、巡回コースに従うと、大体、八分ぐらいかかるの。だから、その時間に合わせて映像が消えているように思った。だから、警備員が入ってきた途端に、映像が消えてる。でも、最後のだけは違う。警備員が入ってきたのは、一時十二分頃。最初は警備員がトイレに寄っていたから、リアルタイムで録画機材をいじる際、そんなことになったのかと、思ったけど……」
 その言葉に、水島が、いっそう、不思議そうな顔になる。
 やはり、「自分にだけわかる」表現をしていたことに気づき、美砂子は少し、頭を整理してから言った。
「いい、水島くん。この映像、注意して、よぅく見て?」
 そう言って、美砂子は、映像を三倍程度の速さで再生させた。
 しばらく、それを見ていた水島だったが。
「あ!」
 と、何かに気づいて、声を上げた。
「この虫!」
 と、画面を指さす。
 水島が「そのこと」に気づいたのがわかって、嬉しくなりながら、美砂子は頷いた。
 それに応えるように水島が言った。
「この虫、まったく、同じ動きを繰り返してますね! 画面の右から現れて、カーブを描いて、画面の下に消えて、しばらくして、同じ動きで画面に映って、消えてる! ……なんで、こんな変なことになってるんですか?」
「『録画』されたものを、リフレインしているからよ」
「……どういうことですか?」
「多分、こういうことなんじゃないかしら?」
 と、美砂子は、推理を話し始めた。


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