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作品名:神氣学園Saga 「AS(After Season)」 作者:ジン 竜珠

第22回 聖夜傳 傳之参
「断ろうとは思ってるんだが、うかつなこと言えないしなあ。同じ学校だしな」
 姉貴も頷く。
「難しいのよね、職場恋愛(しょくばれんあい)って。相手の受け取り方によったら、空気が悪くなるだけだし」
 姉貴にも一応「異性と深い仲になれない呪術」がかけてあるんだが、俺ほど強力じゃものじゃないからな。理由はわかるよな? 直接、家を継ぐわけじゃねえから、基本的にそれほど「家」に縛られることもないからな。
「私もね」
 と、紗弥さんが溜息をつく。
「時々、お誘いを受けるんだけどね。申し訳ないけど、平凡な人はちょっと」
 初期設定が「天宮流神仙道道士」だからな、ここにいる女性。みんな、「普通」の人じゃあ物足りないだろう。
 すると、自然にみんなの視線が杏さんと麻雅祢に集まった。
「ウチは、あまりこだわりはありまへんえ? 世の殿方の目的は、たいしてかわりまへん。『途中経過』で、どれだけ『面白い』お人か、試させてもらいますけど、今のところ、どんぐりの背くらべですなあ」
 この人の予知能力は、無茶苦茶なレベルだからな。たいていのことなら、先が見えちまう。だから、一部には杏さんのことを「男をもてあそぶ悪女」みたいに言ってる女子もいるそうだけど、その人物が次はどういう行動に出るかっていうのがわかったら、色んなことが面白くなくなるんじゃないだろうか。
 麻雅祢は。
 みんなの視線が集まってるのに気づいてないのか、もくもくとティラミス、食ってる。
 まあ、こういうヤツだしな。男子の方が可哀想だ。……麻雅祢に限ったことじゃねえが。
 すると、珠璃が笑顔を浮かべて、俺を見て言った。
「ボクは、竜輝がいれば、それでいいから」
 ……やべえ。今、耳が熱くなった。赤くなってねえといいんだが。
 姉貴たちがニヤニヤしながら俺を見てるけど、気にしないでおく。
 紗弥さんが凉さんに向き直った。
「でも、本当にどうするの? 下手なことしたら、その子、学校に来なくなるわよ?」
 チョコを口に入れて、紅茶を飲むと、紗弥さんは少し考えてから言った。
「とりあえずお断りして『卒業後にまたアタックしてこい』。これが、無難なところかしらね」
「だからさ、紗弥。あたしは本当にどうでもいいんだって、その手のことは」
 本当にうんざりしたように、凉さんがボヤいた。


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