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作品名:「SagaV 神氣学園滅神傳」 作者:ジン 竜珠

第30回 番外之傳 アイランド、ゴー! GO!・参
 二日目、午後。
 崖下に「妙な場所がある」と、優流が言った。
「なんかさ、不自然に細工された地形なんだよ」
「細工された地形?」
 その場所に行きながら、俺は優流に聞いた。偶然話を聞いたという、二Dの白(しら)井(い)良(りよう)一(いち)郎(ろう)も同行している。白井は、本人曰く「トレジャーハンター」だそうで、「もしかしたら『お宝』があるかも知れない」とのこと。
 企業が開発に乗り出している島で「お宝」もないもんだが、まあ、こういうロマンの一つも転がってないと、面白くないしな。
 で、その場所に行ってみると、確かに妙な地形だった。崖の下部にそれはあって、高さは二メートルちょっと。奥に不自然に窪(くぼ)んでいるアーチ状の場所で、人工物っぽい臭いがプンプンする。ちょうど潮が満ちている時間で、俺たちは靴を脱ぎ、ズボンの裾をまくり上げ(もっとも優流は最初から短パンだったが)、その前まで行った。
「あれ?」
 と、優流がなにやら下の方を見て言った。
「今朝見た時は、こんな隙間なんかなかったぜ?」
 指さす方を見ると、岩の間にところどころ隙間が出来ている。何だろうと思って、その隙間に、転がっていた木の枝を差し込んでみる。
「あ?」
 俺が枝を差し込んでみると、岩が少し動いたような気がした。まさか、と思いながらも、俺は一応「妙なモノ」がないかどうか注意しながら隙間に手を入れてみる。少し力を入れると、岩が少し動いた。体で押すようにすると、まるで蓋を動かすように、いくつかの岩で組み合わさったものが奥に引っ込んでいった。
 その結果、アーチ状の部分がまさに蓋(ふた)だったようで、そこに高さが一メートル五十センチぐらい、幅が一メートルぐらいの、人が入れるだけの隙間が出来た。
「……驚いたな」
 本当に驚いた。「蓋」の部分には岩が積み重ねてあったが、実は大きな木製の扉の前に置いてあるだけで、置かれた岩をどけると少々朽ち気味だったが、木製の扉が現れたのだ。
「確かに、今朝はこんな隙間なんてなかったんだぜ」
 優流の言葉に、白井がなにやらあたりを見回している。俺は思わず呟いた。
「どんなオーヴァーテクノロジーだ、これ?」
 今朝見た時は岩の間に隙間はなく、今見ると隙間が出来ていて、動かすと扉が開く。こんな細工、現代ならそれこそ科学技術でどうにか出来そうだが、見たところ、ずいぶん昔のもののようだ。そんな時代に、こんな細工が出来るなんて、にわかには信じられない。


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