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作品名:「SagaU 神氣学園閑居傳」 作者:ジン 竜珠

第6回 壱之傳 最大さいきょーの決戦ッ!・陸
 コンビニで、ちょいと短いミーティング。つまり、美悠那が俺の質問に対する答をメモ書きし、それをトイレに置いて、直後に入った俺がそれを確認。そのあと、トイレの中から、俺が美悠那にメールで指示、だ。
 まず、美悠那の答。
『今日行く店の数は、「カレイドスコープ」含め八店。時間と順番が決まっているのは「ぷち・それいゆ」午前十一時→「ヴィヴァーチェ」午後二時→「ブルーウィング」午後三時半。それ以外のお店は、割と自由。ちなみにあとの五店は「カレイドスコープ」「エテールノ・ジョイア」「甘味処 みなつ」「カフェ・グリム」「ミスターJ」』
 完全とは言えないが、ある程度はこの街の地理は頭に入っている。確か、「みなつ」と「ミスターJ」は宝條二丁目にあって、「カレイドスコープ」と、そんなに遠くない。だから、このままどちらかに行くのが無駄のない行動だ。しかし今の至上命題は、いかにして杏さんの予定調和を崩すか、だ。いくつかの要素が変わっていけば、結果も変わっていくはず。限りなくゼロに近い確率だろうが、ノーゲームにだってできるかも知れない。
 俺は美悠那にメールした。
『次は「カフェ・グリム」あたりにできないか? ていうか、そうしようぜ』
 返事は。
『無理。美嶋南の「ぷち・それいゆ」じゃないと、目当ての特製チーズケーキが食べられないかも。開店が十一時で、多分、もう行列できてると思うから、これは変えられないよ』
 時間表示を見ると午前十時二十三分。今いるところから美嶋南までは、歩けば二、三十分ぐらいか。バスなら三、四分程度だと思うが、行列ができるとなると、確かに順番は変更できない。
 これも杏さんの予定調和内か。

 なわけで、場所は「ぷち・それいゆ」に。着いた時間は午前十時四十一分。
「うわあ……」
 思わず俺は呟いた。確かに行列ができているのだ。大体五十メートルぐらいあるだろうか。なんでも、三ヶ月ぐらい前にファッション誌(グルメ誌じゃなくて、ファッション雑誌だぞ?)で紹介されて以来、こういう状態なのだという。列の四分の三は若い女性で、土日ともなると、こういう状態になるらしい。もちろん目当ては、そのファッション誌で紹介された特製チーズケーキ「フェアリィズ・フェイヴァリット」だ。
「こんなんじゃあ、チーズケーキは無理なんじゃないかなあ……」
 鷹尋が不安そうに呟く。
 確かにこの様子じゃ、無理っぽいな。だが、列の様子を見ながら笑顔で頷いた美悠那は。
「これぐらいだったら、大丈夫。行列ができるようになってから、大量に材料を仕入れて増産体制に入ったそうだから。ただ、この順番だと、作り置きは無理だから、ちょっと待つけど」
 と余裕をかまして言った。
 さすが美悠那、リサーチ&アナライズは完璧だな。
 ……それ以前に杏さんがケーキを「縛って」いる可能性があるんだけど。


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