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作品名:「Saga T 神氣學園封神傳」 作者:ジン 竜珠

第7回 壱之傳 白骨は美少女の夢を見る・肆
「なあ、鷹尋。さっきの話なんだが」
「さっきの、って?」
 本校舎の廊下を歩きながら、俺は言った。
「さっき理事長が言ってた『七不思議』程度のことなんだが。実際に事件とか起きてるのか?」
「うーん」と、鷹尋は唸る。
「確かに事件と言えなくはないけど、実害は起きてないからね。七不思議程度のことで収まってるのは確かだよ。7つどころじゃないけど」
「そりゃあ、まあ、七不思議ってのは、ある種の定型句だからな」
「そうだね。実際、七十七個あるもんね」
「……は?」
 足を止めて、小首を傾げると鷹尋も足を止めた。
「どしたの、竜輝?」
「今、いくつあるって?」
「七十七個」
「……」
「この学校は、『学園七十七不思議』なんだ」
「……多過ぎだろ、いくらなんでも」
「でも実際に七十七個あるんだよ。新聞部とか生徒会とかが検証したしね」
「誰も何も言わねえのか、それって?」
「え? 別に、誰も何も言ってないけど。なんで?」
「……もう一個増やしてくんねえかな、『七十七不思議を誰も不思議に思わない不思議』って」
 前の学校にも確かに7つ以上不思議はあったけど、七十七はちょっと異常だろ?
「竜輝、うまいこと言うね」とかって鷹尋は笑ってるし。
 ひょっとして、こういうことに感性が鈍っちまってんのか、この学園は?

 ひとわたり学園を見て回って、俺は思ったことを率直に言った。
「この学園、なんか変だな」
 その言葉に、鷹尋も頷く。
「竜輝もそう思う?」
「ああ。何が、どう、ってハッキリとは言えねえんだけど、なんか妙なんだよ。力場の揺らぎとか、エネルギーの乱射とか。普通、学校っていう場所では、そういうのは無茶苦茶な状態なんだが、ここは変に調律されてる。ただ、それが何かによって調律されているっていうのとは、やっぱり違うんだよな。強いて言うなら、自然に調律状態にあるっていうか。でも、そういうのっていうのは有り得ないしな」
「さすが竜輝だね。僕にはそこまで感じられなかったし、分析もできなかった」
 この「ちょっと奇妙な状態」が、この学校で起きている怪異と関係あるのか、そして爺さんが俺に転校を命じたことと関係あるのか、それは今はわからない。
 しかし、俺はこの時、実感していた。
 間違いなくこの学園には、何かある、と。


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