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作品名:「Saga T 神氣學園封神傳」 作者:ジン 竜珠

第55回 番外之傳 ある休日、ある野望・壱
 月曜日から木曜日まで、臨時休校になった。
 原因は、十中八九、俺だな。前夜、連絡網やら、メールによる一斉通知やらで回ってきたところによると、「午前中は外出禁止、自宅学習のこと」だったが、守ってる奴なんて多分いない。凉さんからも電話があったけど「とりあえず教師連中も、見回りとかやってるけどね、正直、自分のクラスとか、なんかの授業の受け持ちやってる生徒じゃなきゃ、私服だったらわかんないって」と、ボヤキだか投げやりなんだか、よくわかんないことを言ってたな。
 ということで、午前中まったりしよう、とかって思っていたら、いきなり電話がかかってきた。
『やあ、ボクだけど』
「おう、珠璃か。どうした?」
『考えてみればボクたち、再会をきちんと祝ってないよね』
「ン? まあ、そういわれれば、そうだな」
『でさ、せっかくだから、今日これから、簡単だけど再会を祝して集まらないか?』
 時計を見ると午前九時四十分。
「俺を悪の道に引きずり込むつもりか、生徒会長?」
『先生に見つからなきゃ、いいのさ』
「……お前、本当に生徒会長なんだろうなあ?」
 なんだか、こいつを会長に戴いている生徒たちがかわいそうになってきた。きっと各種行事でもめた時、こいつの独断で「どえらいこと」に決まるんだろうなあ。こいつのことだから、無茶振りするんだろうし。……て、俺もその被害を被る一人か。
『……ボクの思い過ごしかも知れないけど、竜輝、キミ、今すごく失礼なこと考えなかったかい?』
「い、いや、気のせいだろ」
 あいかわらず勘のいい奴。電話越しでも気を付けねえとな。
「まあ、いいや。で、何時にどこに行けばいい?」
 どうせ断り切れないのは、わかってる。こっちが行かなきゃ、向こうから乗り込んでくるだろうからな。結局「午前中まったり」なんてできねえ。
『北斗(ほくと)に「ブルーウイング」っていう、ちょっと洒落た感じのオープンカフェがあるんだ。ちょっとわかりづらい場所にあるから、迎えに行くよ。裏手のバス停で待っててくれるかな?』
 北斗っていうのは、市の北西部から北部にかけてのエリアだ。地図で見る限り、半分近くが山林だが、もう半分は住宅地だ。北隣の市との境辺りは商業区みたいで、宝條ほどではないものの、なかなか.発展したところらしい。
 そんなわけで、俺は裏手の坂道を五分ほど降りたところにあるバス停で待っていた。二十分ほどしたところで、ケータイが鳴った。
『竜輝か? そろそろ、そのバス停に近づくよ』
 言ってるそばから、バスが見えてきた。手を振ると、ケータイからも『確認した』と、珠璃の返事があった。なので、そのバスに乗ると。
「……なんで、みんな、いるんスか?」
 珠璃だけじゃなく、鷹尋(たかひろ)に、麻雅祢(まがね)、零司(れいじ)さんに杏(きょう)さんまでいたのだ。
「言ったろ、『ボクたちの』再会祝いだって」
 決まりも、みんなで破れば怖くないってか? 無茶苦茶だな。
 って、俺もその一人か。


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