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作品名:神氣學園滅神傳Reboot 作者:ジン 竜珠

第20回 番外之傳 天高く、UMA肥ゆる秋・弐
 そんな疑問には、ありすがあっさりと答えた。
「鷹ちゃん、イケメン先輩とお知り合いだったですよね? イケメン先輩に話つけてほしいです!」
「イケメン先輩って、ああ、竜輝のこと? でもなんで竜輝が?」
 ありすは竜輝のことを「イケメン先輩」と呼んでいる。名前を覚える気がないのか、その呼び方が気に入っているのか定かではないが、竜輝も「もういいや、それで」と言っていた。
「今の話にあったですよ、『女の声』って。だから、イケメン先輩なのです」
 ありすの言いたいことがまったく理解できない。なので、一子が補足してくれた。
「どういう種類かわからないけど、女の声がしたってことは雌のUMAってこと。天宮先輩だったら、うまく引っかかってくれると思うの」
「つまり、竜輝を餌に、UMAを釣るってこと?」
 輝くばかりの笑顔で一子が頷く。
 予断と推測だらけで、とてもジャーナリストを自認する人間の言葉とは思えない。大体「女の声」といったって、そういう風に聞こえる「音」に過ぎないわけで、その理屈に従えば、仔猫は全部、メスということになってしまう。
 そもそも人間がUMAにとって、愛情、ぶっちゃけていえば生殖活動の訴求対象になるとは、とてもではないが考えられない。
 いろいろ思うところはあったが、それを言わせず、ありすが言った。
「それに、イケメン先輩なら保護者にもなるです」
 ありすが竜輝のことを、どんな風に捉えているのか、正直、さっぱりわからないが、とりあえず「頼りになる」ぐらいには思っているのだろう。それには異論がないが、それでも鷹尋は言ってみる。
「迷惑じゃないかなあ、竜輝に。結構忙しいみたいだし」
「だから、鷹ちゃんにお願いするですよ!」
「……僕に説得しろって?」
 ありすと一子が何度も頷く。
 断ってもいいが、断るだけの理由がない。
 それと同じぐらい、引き受ける理由もないのだが、とりあえず「話すだけは、話してみるよ」とだけ、鷹尋は言っておくことにした。


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