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作品名:ロング アイランド アイス ティー 作者:じょにさん

第2回 出会った…
白いマークIIは路肩に停まっていた

ボンネットを開けて七瀬の父親が困った顔をしていた

「あの…エンストですか?」

タバコの買い出しを急いでいたのに自転車を停めたのは

「業者来るにも時間かかるだろうな」位の気持ちだった

「そうなんですよ、古い車なんだけど娘のお気に入りで…」

父親の代わりに火の点いてない煙草を咥えながらエンジンを

点検した

「やっぱここか…」

ケラにしても自分の漁船を直してた位の知識しかなかったが、

存外それで直せるモノだった

「エンジンかけてみてください」

俺は車から離れ煙草に火を点けた

ドゥルルルル…

案の定エンジンはかかり、礼を言うと父親は車に乗り込み

走り去って行った


朝早くに軽トラで青果市場に行き、オヤジさんが買い付けて来た野菜をのせて

店舗まで運ぶ、開店準備をしたらあとはオヤジさん夫婦と交代で店番、

店の裏手にあるオヤジさん所有のアパートに住み込み昼メシ付きの

この仕事は美味しい仕事だった

「こんにちは」

店先で店番の傍ら缶コーヒーを飲みながら煙草をふかしていると

日傘をさした女性が声をかけてきた

「えっと…」

この街に知り合いなんて居ないので少し考えた

「昨日はありがとうございました」

「あぁ…」

ケラは灰を飲み干した缶に落とした

「パパは機械音痴だから助かりました」

「年代物だもんな」

「でも思い出が沢山詰まった車なんです」

女性は笑顔で言った

「早い所車検に出した方が良いと思うよ?」

ケラは吸い終わった煙草を缶に捨てた


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