小説&まんが投稿
 ようこそゲストさん トップページへ ご利用方法 Q&A 操作マニュアル パスワードを忘れた
 ■ 目次へ

作品名:SとFの誤謬 作者:鈴木翔太

第9回 9


 転変とは、確定事物から外れた者。おもには世界の致命的損傷によって生じる現象のことでもある。外見は精榛が表面化した甲殻、蒼白または褐色の肌をしており、眼の色は白目が黒く染まり、瞳の色は本来と同じ色合いになる。
 あらゆるヒトを構成する要素には稼核、精捧、魂魄、審影があるのだけれど、より事細かに解説すれば、魂には表人格である心と裏人格である霊が。魄には、肉体そのものの骨組みである形と個体の設計図である骸が混在している。
 これらのバランスを大きく崩したものが転変だが、その要因は審影との戦闘、精捧からの役割放棄、異なる一輪≠ヨの長時間の不適合など、数えきれない。
 この状態の一歩手前で、全体に悪影響の出ていないものを改混(かいこん)と名称している異なる一輪≠烽るらしい(精榛の特徴は表面化している)。
 こうなってしまうと、似核(じかく)という稼核に代わる対象物がなければ、浮世に干渉することができなくなり、自然消滅の危機に瀕する。
 似核を用い介在しているものの総称を稼想実像(かそうじつぞう)というが、生前の愛用品から再現される識神。降霊書または幽幻武核(ゆうげんぶかく)を使用している霊獣。思念を受けて活動する器物、財現装効(ざいげんそうこう)などといった面々も枠組みとしては同一視できる。ほかなる事物に依存している者たちはぜんぶ、稼想実像といっていいだろう。
 叛虐者は制天である創世種が転変した特異天であり、髪の色は金と銀の混色。白目が黒く染まり瞳の色は金と銀のオッドアイ。肢体には天衣を着用している。
「破損天体を似核として、生活端末に使用したり乗り継いだり、やりたい放題でちょっとなぁ……」
「右半身に金色の想像力=B左半身に銀色の破壊力≠フ合わせ技。あいつが源解和合だったら、こちらが反応に困るわ」
 そう、魂魄に強度があるように、天外の力の示現も段階的な純度識別がある。
 超自然力の源泉という表現方法が下の世界≠ナとられることにそうのなら、想像力≠ヘ金色が本流。白色が分流。破壊力≠ヘ銀色が本流。黒色が分流。両方の支流が琥珀色となる。
 直通の高純度な流れが本流。創世種の働きによる本流に合流する流れが支流。本流から分岐した流れが革命児たちの操る分流だ。
 ヒトが力≠ニ己の意思で繋がる≠ニき、髪と瞳が対応した色に変化する。だが革命児は接続時にも灰色の瞳をしており、制天と既精概然も琥珀色で固定。源解和合においては、繋がる≠アとで虹色の瞳になるのだと聞かされている。


← 前の回  次の回 → ■ 目次

■ 小説&まんが投稿屋 トップページ
アクセス: 68