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作品名:SとFの誤謬 作者:鈴木翔太

第7回 7


「ファントム。源解和合は覚醒児のワンランク上の状態よ。そうなれるのはどの種族かって話をしているのに、ちゃぶ台をひっくり返さないで」
「素がどうとか言ったのはスぺクトラだろ。でも、こうして候補を上げていくと制天(せいてん)が有力に思えてきた。俺たちもそこに含まれてるだろ?」
 世界を支える存在で、世界そのものと言える具現意思。制天にはほかの種族に比べて明確な階級差がある。
 下級制天とでも呼ぶべき世界柱は、所有している界層(かいそう)の範囲内に結界を張り巡らせ、己自身は伏在するに留めて住人たちを見守るのが主な任務。よほどの崩壊危機や、同盟真言(どうめいしんごん)なる盟約を交わした状態でないのなら、出現することは滅多にない。
 中級制天である創世種は原初世界の中心。彼を失くして世界はないのだから、その重要性は顕著と言えよう。創世種が花咲かせた位相世界を、我々と限定的な一部の住人たちは異なる一輪≠ニ称している。根頓が源解和合を所望している理由は、源解和合が天外の力を同時発現することで位相世界を統合させ生み出す全なる一蓮≠天外に出現させるためだ。
 それこそが、根頓が目的とする進化の最果て。上級制天として天外の力に成功させようとしている大願である。想像力≠ニ破壊力≠ニいった二極化された力≠フ衝突は、すべてが至高の蓮華座に知的生命を招集させんがためのもの。
 価値のある生命と完全に一体となり、永遠なる繁栄を謳歌する。超長期的かつ壮大な計画には、思いを馳せるだけで感嘆がこぼれる。
 スぺクトラがつい息をもらすと、不意にファントムは眉を寄せて踵を返した。


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