小説&まんが投稿
 ようこそゲストさん トップページへ ご利用方法 Q&A 操作マニュアル パスワードを忘れた
 ■ 目次へ

作品名:SとFの誤謬 作者:鈴木翔太

第13回 13


「革命児のような下地ある審影もない者に、魄になじむ魂を付加させるのは容易ではなく、現在も風化を防いでいるところです」
「……例の荒療治をしてみるのは、どうだ?」
 ファントムの言うことに、ラムは息を呑んだ。
 俺がそうであるように、彼にも気が進まない方法なのだ。
「本当に行われるつもりですか? 魄だけでは、満足な繋がり≠発現できるとはとても思えません」
「やってみるしかないだろ。似核が作成可能なら、魂も再現できる余地がある。手順はまったく異なるけどな」
 受け入れ態勢にない魄と審影に破壊力≠フ一撃を放ち、無意識での生存欲求から想像力≠ヨと繋がらせ=A魂と精榛をまさにいま、創生させようという誰も試したことのない実験。
 本体の消滅も覚悟せざるをえない飛躍した理論。上手くいくかは五分と五分。
 あくまでヒトの身体でないと意味がない。疑似的な要素のない自然発生による心身を持ちうる走狗が、根頓が大願のために渇望する人災だ。
「ラム。俺と繋がり=Aそこにいるヤタの抜け殻と――ッ!?」
 実験の指示を告げようとした矢先、こちら側が何者かの思念に捕捉されるのを感知した。なんという大きなうなり=Bそれも、徐々に近づいてきている。
 ファントムは禁孔を閉じ、密封されている匣の中央を目指して駆け出した。
 単純にヒトが天外の力と接続しているのとはわけが違う。あたかも、こちらが引き寄せられているかのような感覚だった。こんな経験に覚えはない。


← 前の回  次の回 → ■ 目次

■ 小説&まんが投稿屋 トップページ
アクセス: 238