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作品名:2改シンラ 作者:ぷーでる

第15回 気疲れ

 蛟龍は、戦い終えると
 沈む様に鏡森の中へ埋もれて行った―

 蛟龍は、深く積もった
 落ち葉の上へ力なく、グニャリと落ちた。

 「シンラ様―大丈夫ですかぁ〜?」
 「死なないでください……」

 右近と左近が、落ち葉の上で倒れ込む蛟龍を覗き込む。

 すると、蛟龍は
 みるみるうちに、青年姿へ変わった。

 落ち葉の上で、死にそうな顔で
 ぶっ倒れているシンラ。

 「ふぇ〜、疲れた……」
  シンラは、苦しそう。

 「シンラ様は、やはり聖なるお方だったのですね」
  右近が、微笑んだ。

 「そ、それより水……」
  シンラは、喉が渇いていた。

 「あ、ごめんなさい」
  左近が、シンラに竹筒に水を入れて渡す。

 「ふう〜やれやれ……」
  シンラは、水を飲んでひと息つく。

  見上げる空は、星で一杯だ―
  シンラは、フラフラしながらも起き上がる。

 「帰らなきゃ……」
  シンラは、霊力を使い過ぎたのか足腰がふらつく。

  倒れそうなので、杖を突きながら鏡村へ歩いて行った。

  あともう少しだ―
  鏡橋を渡り切った時―……

 「うう」と呻いてボンと白煙。
  シンラは、ネズミになってしまった。

  その時、たまたま居合わせた
  人間客が

  「キャー!ネズミッ……」と悲鳴をあげる。

  そこへ慌ててフチが来て
 「申し訳ございません!ただ今処理いたしますので!」と
                    言って、ネズミ(シンラ)を
                        つまむと屋敷裏庭へ持って行った。

 「バカモノ!人前でネズミになるでない!」

 フチは、足元で、うずくまるネズミに怒り爆発だ。

 「す、すみません……」
  ネズミ(シンラ)がペコペコ頭を下げた。

 「おまえがいない間、恐ろしい事が起こっておったのだぞ!
  まあいい、早く仕事へ戻れ!」

 フチは、歯をギリギリする。

 「すみません、歩きすぎて霊力を使い果たしました。
                 もうヒトの姿に変化できません」

 ネズミ(シンラ)は、ショボンとした。

 「もういい、ケージで休んでいなさい!」
  フチは、やけくそになって立ち去った。

  その様子を、見ていた右近が
 「大ムカデを倒された事を、何故黙ってらっしゃるのです?」と
                      ネズミ(シンラ)にイライラして訊く。

 「ワケを話すのが、面倒で―」
 ネズミ(シンラ)は、ボソリと答えた。

 「霊力を使い切れば、タダのネズミだ―」
 ネズミ(シンラ)は、そう言うのがやっとだ。


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