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作品名:改 1 シンラ 作者:ぷーでる

第25回 ケージからやっと出る

 屋敷一階の片隅で―
 


 「どうしたんだろう?何か湿った匂いがする―」
 
 ダイコクネズミ(シンラ)は、
       ケージの中で何か異変を感じ取っていた。

 
 「シンラ様〜!」
  部屋の戸が開いて、首輪を付けた二頭の狼が入って来た。
 


 グレー狼(左近)の口には、弁当の包みがある。
          茶狼(右近)はケージの扉を前足で器用に開けた。
 


 「さあシンラ様、出て来てきてください」と茶狼(右近)
 
 

 「ありがとう、右近」と言って、
 ダイコクネズミ(シンラ)がケージから出る。
 
 「フチ様が、屋敷に入り込んだ大蛇を倒せとの仰せでございます」
  グレー狼(左近)が弁当の包みを、床に置く。
 

 「この湿った匂いは、大蛇だったか―」
  ダイコクネズミ(シンラ)は、納得する。
 
 


 「朝から召し上がってないでしょう?これをどうぞ」
 
 

 「すまない、左近」と言って
  ダイコクネズミ(シンラ)は弁当の包みを開けた。
 


 包みを広げると、おむすびが入っていた。
 


 「いただきます―」
  

 ダイコクネズミ(シンラ)が、
       おむすびを食べだすと
         青年の姿へと変化した。
            霊力が復活したのだ。
 




 「うまっちゅ!お、具は豚肉だ」
  シンラの顔に笑みがこぼれる。
 


 「トントン拍子に上手くいく事を願って、入れたのですね」
  と茶狼(右近)が答えた。
 


  食べ終えてー
   

 「ご馳走様でした〜」とシンラは
       満足げになるが「ねえ、右近と左近。
           何で狼のままなの?」と、二頭に訊く。
 



 「首輪に、人間に変化するのを防止する
         まじないがかけられているみたいなんです」と
                      グレー狼(左近)が答える。
 

 「よし、外してやろう」
 シンラは、二頭の狼が付けている首輪を外そうと手をかけた。
 


 「ぎゃっ!」
  シンラの手に強烈な痺れが走った。
 
 

 「大丈夫でございますか?」
  二頭の狼が、心配する。
 

 「僕は大丈夫……ゴメン外せそうにないや」
  シンラが申し訳なさそう。
 

 「いえ、気持ちだけでもありがたいです」
  二頭の狼は、とんでもないという顔をしてシンラをなだめた。


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