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作品名:改 1 シンラ 作者:ぷーでる

第20回 夜に笛を吹くと蛇が出ます

 魂の旅館は、赤い月夜の下で
       灯りが付いて賑やかさを増す―

 四階屋敷の部屋で、人間客が二人、くつろいでいた。
 

 部屋の片隅に、何故か一本の笛が置かれている。


 「あれ?こんな所に笛があるよ」
 「ほんとだ、どんな音が出るのかな?」


 二人は、酒が入っていたせいもあり、躊躇する事なく笛に手を出した。

 「なんか吹いてみてよ」
 「うん」


 一人が笛に口を付けた―
 何か、侘しくて暗い音色が出てくる。しかも寒気がする。



 「気持ち悪い音色だわ」
 「何コレ?」


 二人は、笛の置いてあった所に、
           注意書きの紙が置いてあった。


 ―丑三つ時に、笛を吹かぬ事―


 二人は、部屋の十二支刻時計を視た。
             針は、丑三つ時指している。


                        と、その時だった―



 「ホーホホホー!シンラはどこぉ〜!」と
                女の冷たい声が響いたかと、
                         思うと部屋のふすまが邪悪な力で開いた。

 「ぎゃああああああ〜!?」
 男二人が、悲鳴をあげた。

 開いたふすまの向こうにいたのは、
 赤と黒のマダラ大蛇(ヤマカガシのバケモノ)だった。



 胴体は、ヒトの大人程あり、長さは5m。
 

 そいつが、二つに割れた舌を
          シュルシュル口から出し入れしている。

 「あ、あああああ……」
  男二人は、腰を抜かし声にならない。



 「ねえ、シンラを知らない?」
 大蛇は、縦になった瞳で嘲笑うかの様な目で訊く。

 「し、知りません……」(男二人、震える声)
 
 「え〜、そうなのぉ〜!」
  大蛇が、大きな口を開け喚く。

 「ひぃぃ〜」(男二人が恐怖で抱き合う)


 「ねえ、それホント?」
 

 大蛇が、震える男の顔のそばへ、
          顔をジリジリと詰め寄った。



 「……!」(男二人、口を開け放心)
 「ならば、おまえを喰う!」



 大蛇は、鎌首もたげて、
         大きな口を開けると男二人まとめて、
                     一気に飲み込んでしまった。


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