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作品名:改 1 シンラ 作者:ぷーでる

第14回 曲芸
 公園では、ダイコクネズミによる曲芸が始まった。
 
 
 「では、ご覧いただきましょう〜」
 
 フチは、舞台の上に小さな櫓と綱渡りの
                セットを置いた。
 
 ダイコクネズミ(シンラ)は、小さな梯子を運んできて
               櫓にかける。その梯子を上った。
 
 段差の所まで登り切ると、梯子を引っ張り上げて
               上の段にかけ、また登る。
 
 登り切った先は、一本の綱が向うまで
            橋渡ししてあった。
 
 ダイコクネズミ(シンラ)は、綱を器用に渡る。
         綱渡りを終えると、ミニ参道を通り
                     鳥居をくぐった。
 
 着いた先にお堂があって、鈴が下がっている。
   ダイコクネズミ(シンラ)は、器用に手を使って紐を揺すり
                 『チリン、チリン』と鈴を鳴らす。
 
 次に賽銭箱に、五円を投入。
    更に、横にあったおみくじを引く。
 
 引いたおみくじをくわえると、再び綱渡りをして
            梯子を使って櫓から降りてきた。
 
 ダイコクネズミ(シンラ)は、そこでクルリととんぼ返り。
            どろんと白い煙をあげ、青年の姿に戻る。
 
 口にくわえていた、おみくじを手にとり
            観客達に向かって広げた。
 
 「大吉〜!」とフチが大声で発した。
 
 囲んで見守っていた、観客達が
   「おーっ!」と、歓喜の声をあげ拍手を送る。

 「皆様、ありがとうございました〜!」
  フチは、感謝のお辞儀をする。
 
 シンラはその間、頭を下げ手にしたザルに観客達から観覧料を
                      入れてもらっていた。
 
 曲芸が終わると、観客達は舞台の周りを去って行く。

 


 「シンラ、でかしたぞ!良い稼ぎであった」
  フチが、シンラの頭をグリグリ撫でる。
 
 「ええ、どういたしまして……」
 シンラは、終わってホッしていたが、ふと疑問が湧く。
 
 「何で、いちいち変化までするの?
  最初から最後までダイコクネズミでいいじゃないか?
             変化って霊力使うから疲れる……」と訊いたら
 
 「近頃の人間は、動物虐待だとか言ってうるさいから
    人間である事を、バラした方が後々ラクなんじゃ……」とフチ。


 「はぁ?!」
  シンラは、唖然とした。

 公園で涼しい風が吹き、白系シルバー髪を揺らして
                     乱していった―


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