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作品名:改 1 シンラ 作者:ぷーでる

第13回 ダイコクネズミが舞台に立つ
 生まれて初めての勤務で、勤務失態を
   起こしたシンラであったが それ以来、
        何故か客から可愛がられていた。
 
 我神屋敷の勤務は、主に夜だけだ。
    多くの人間は夜に夢を視るから―

        日中は休憩時間となっている―
 
 ダイコクネズミ(シンラ)は、ケージの中でスヤスヤ寝たり
 与えられたエサをコリコリとひたすらかじっていた。
 


 「シンラ、今日は下界で仕事がある」と言って
 ケージからダイコクネズミ(シンラ)を出した。
 
 「はい」と言うとダイコクネズミ(シンラ)は青年の姿へ変化。
 
 「良いか、言われた事だけをするのだぞ!」
  フチが口酸っぱく、シンラに説明すると我神屋敷を後に。
 
 鏡川にかけられた赤い橋を渡り、鏡森を抜ける。
       最後にトンネルを出れば、ようやく下界へ出る。
       フチは、下界へ出たとたん人間のお婆さんに変化した。
 
                   シンラは、現代風の服装に変わる。
 
 二人は、高度経済成長期を迎えた日本の街へとやってくる―
 
 『人間って、よく働くね……』とシンラは、唖然とした。
 『当たり前じゃ、生きていくには働かないとイカンのだ』とフチ。
 
 やがて、公園へと踏み入れる。
 
 「ふぁ〜‥・・・」
 シンラが、あくびをした。
 「
 これ!あくびをしている場合ではないぞ」
 フチが、横で喝を入れた。
 
 「僕はネズミ(寝住)です、昼はちょっと〜」
  シンラは、眠くてたまらんという顔。
 
 「ピシッとせんか!」
 フチは、シンラの尻をバシッと強く叩いて「チッ!」言わせて飛び上がらせた。

 
 時間は午後の昼を迎えていた―

 
 「皆様、お待たせしました
   これより華麗なる曲芸をごらんあれ!」と、
   舞台衣装に身を包んだ、フチがハキハキとした声をあげた
 
 公園の一角に、いつの間にか舞台が完成。
  シンラが舞台に上がると、集まってきた人間達が
                      拍手喝采−

  シンラは、人間達に向かってお辞儀。
     次にクルリと、とんぼ返りをする―

 「おーっ?!」(観客のざわめき)

  観客達の前から、青年の姿が消滅。
   代わりにいたのは、小さな白いダイコクネズミだった。


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