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作品名:改 1 シンラ 作者:ぷーでる

第12回 勤務中に呑むな
 
 それから、何分経っただろうか?
 

 「こりゃ〜!シンラ、いつまで眠っておるか〜?」
 突然、フチのカミナリが、シンラの脳天に響き渡る。



 「ファッ?」
 シンラは、畳の上で、感電した様に飛び起きた。



 天井近くの門間の、彫り物が目に映る。
      次に何事かと、思わずキョロキョロする。

 宴会は既に終わっており、
      そこには誰もいなかった。
             

  部屋には、食べ終わった食器が残っているだけ。


 「勤務中に呑んではイカン!」
  怒りに震えるフチ。

 
 「え〜?お客様が喜んでくれるんで……」
  シンラは、頭をポリポリ。


 「潰れてしまっては、勤務放棄じゃ!」
  フチが、ガン飛ばす。


 「あれ?この羽織どうしたのかな……」
 シンラは、自分の肩にかかる羽織に気付く。
 

 その時、大広間の戸が開いて 
         「シンラさん、目を覚ましたんですね」と
                       高齢女性客が顔を出した。

 「この羽織をかけてくれたのは、あなたでしたか。ありがとう」
  シンラは、丁寧に頭を下げ、高齢女性客に羽織を返す。
 


 「いえ、どういたしまして」
  女性客は頭を下げて、羽織を受け取る。
 

 「何だか分からないけど、懐かしい感じのする方だ」と
                        シンラが口にすると


  高齢女性客が
       「……!」となって戸を閉め去った。
 

 「あのお客さん、どうしたんだろう?」
  シンラが、キョトンとする。
 

 「ボォッと、してないで、早く片付けるんだ!」
  フチがイラッとなって怒鳴った。
 

 「はぁい〜」
  シンラは、ウンザリしながらも、膨大な食器を片付けるのだった。


  仕事が終わると、一階の部屋へ帰った。
        部屋に入ると、ダイコクネズミに戻る。


                       ケージに入り、眠りにつく。
 
 虎の刻となり、日が夜蘇る―

 人間客達は、現世へ還り、夜明けともに目覚めていった―


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