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作品名:腐蝕ノイローゼ 作者:葦原瑞穂

第7回 砂漠の神
岩清水のせせらぎが涸れてしまった
霧の森も削られ
砂の積もったビルと電波塔に
僕たちは生を保障する神を持たない

昨日、みんなで
神社の鳥居に火をつけた
日本銀行券で身を固めて
神々の山や川や森を
片っ端から舗装道路に変えてきた奴ら
この国の全てが砂漠になれば
神の社など必要ないだろう
油で光ったアスファルトの上には
タバコの吸い殻がお似合いだ

山にはゴミを捨て
川には工業廃液を流す
人の家の前で小便をし
咎められれば刺し殺す
スモッグに霞んだ日の丸を
サングラス越しに見上げれば
汚れた茶色い雲が現れ
放射能の雨を降らせる

次の世代の子供たちには
砂漠で生きる方法を教えよう
砂漠の民が信奉する
神についての物語を語って聞かせよう


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