森の木々がパーッと開ける。太陽がまぶしい。色々な花が咲き乱れている。 「それじゃ、オニオンこっち来て」 オニオンが姫の横に行く。釣られて、まやちゃんも姫の隣に行く。 「まやちゃんは、来なくて良いの」 「にゃにゃ。帰るのにゃ」 「帰らない」 「にゃるほど。たまごにゃ。たまごがかえるにゃ」 「そのかえるじゃないでしょ」 ポッケからカエルをだす。 「これにゃ」 「ケロケロ」 カエルが鳴いた。 「どうして、そうなるの」 「池で拾ったにゃ」 「いいから、ちょっと待ってなさい」 姫が電撃のムチの先をオニオンのベルトに結わえる。 「本当に大丈夫かの」 ドクが心配そうに言う。 「クルクルに火を付けて怒らせることが出来るのは、オニオンだけ。でも、二回も同じ事が出来ないだろうって言ったのはドクでしょ」 「でも、その、お嬢ちゃんの細腕で、いくら子供でも、上手く振り回せるかの」 「大丈夫よ、これよ」 と、力の腕輪(スペシャルゴールド)を誇らしげに見せる。 「そのガントレッドがどうかしたんですか」 オニオンが聞く。 「まやちゃん知ってるにゃ。突っ込みでにゃ、それにゃ、痛いのにゃ」 「違う。これは、防具じゃないの。腕輪、腕輪よ」 ドクが目を細めたように見えた 「力の腕輪(スペシャルゴールド)じゃな」 「そうよ、そして、これを外す」 「ぎゃぎゃ、外してどうするんですか」 オニオンが聞く。 「まやちゃん知ってるにゃ。それ、売ってにゃ。復活にゃ」 「違う。これは、とても重いのよ。付けてると筋力アップになるの。そして、これのすごいところは、筋力アップしても、腕が太くならないのよ」 「にゃにゃ、姫にゃん、ムキムキにゃ」 「違うでしょ。これは元々って、ちっとも太くないでしょ」 まやちゃんは、姫の腕の裏側をつまむ。 「ぷるぷるにゃ」 「つまむな。それに、そんな歳じゃない」 力の腕輪を外した姫の腕は、見違えるほど、強く、動きが早かった。 「なるほどの。でも、それは電撃のムチじゃないのかの」 「そうですよ、ビリビリ・ドッカーンは嫌ですよ」 オニオンが少し不安となる。 「大丈夫だって」 姫は自信ありげであった。 「まやちゃん知ってるにゃ。期間限定にゃ」 姫は大きく頷く。 「そうよ、セカンドスパークスペシャルセットは期間限定で、今まで一度も電撃が起きたことないのよ。そうよね、まやちゃん」 「そうにゃ。お尻ドッカーンにゃ。我慢しすぎにゃ」 「だから、違うってば」 オニオンが驚く。 「ぎょぎょ。違うのですか」 「お前、男だろ。ビビるな」 「お、男も女も関係ないのじゃないかと」 まやちゃんは、ひらめいた。 「にゃるほど。お釜にゃ。ご飯炊くにゃ」 ドクは仲間になったのを少し後悔した。姫は力の腕輪をザックに入れる。オニオンはザックから百円ライターを取り出し身構える。 「よし。みんな良い。じゃあドク、半分の葉を取って」 ドクが半分の葉を捜し始める。 「姫にゃん」 「何」 「まやちゃんにゃ、何するにゃ」 「まやちゃんは、クルクルが来たら、目玉のサイコロを一にするのよ」 「にゃるほど。つんつんねこパンチにゃ」 「そうよ、それ。つんつんして、一にするの」 オニオンが、もじもじしている。 「あ、あのう」 「言いたいことがあるなら、はっきりいいなよ」 「なよにゃ」 「い、一じゃなくて、たぶん、一、二、一でくるはずだから、一をひとつだけ、三にするんです。それで、一二三の倍払い、クルクルは、マイナス二百倍の自滅になるはずなんです」 姫はちょっと考えた。でも、アドレナリンいっぱい状態で、すぐ考えるのを止める。そして、言った。 「そう云うことよ。いいから、つんつんパンチよ」 「姫にゃん、つんつんパンツにゃ」 「スカートめくるな。それにパンツって言うな」 オニオンにも見えた。 「あっ、本当だ」 「見るな」 「若いもんはええの。でも、若すぎじゃ。せめて、十五は越えて欲しいの」 いつの間にか、ドクも本当の仲間になっていた。
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